私たち日本人の世帯構成は
今や1世帯当り2.49人です。
(2015厚労省国民基礎調査)
単身か二人世帯が主流で
自宅で老人と暮らすケースは極端に少なく最期は家ではなく病院や施設で
亡くなる方の割合が全体の9割を占め
人が老いて亡くなっていく様を支え
見届ける経験が皆無に等しくなりました。
さらに高度な医療に支えられ
6歳になるまでに子供が亡くなる指標の
乳幼児死亡率は
2015年には1000人中2.7人の水準。
平均寿命は2015年には
男性80.79歳 女性87.05歳
の数字に到達しています。
とにかく
*身近に人が亡くなる経験をしない。
*人の死が日常生活から切り離されている
*人の死の周辺の対応は
病院か葬儀社に丸投げ
という社会環境が完成しています。
* * * *
人の死の周辺で、残された人々は
どのような状況に陥るのかを
目にする体験に乏しく
人の死の周辺の経験不足が発端で
死の悲しみの中にいる人を
*極端に避けたり
*的外れな気づかいや
*配慮に欠ける言動
によって
悲しい人々を傷つけていることが
今までのカウンセリング依頼者さまの
発言から汲み取ることができます。
そして、自分の大切な方を亡くす時にも
人の死に関する経験が無いということで
「どうしたらいいかわからない。」
「どのように考えれば心が落ち着くのか分からない。」
「これから自分がどうなるかわからない。」
自分なりの死生観というものが
構築されていないことが
ご自身の死別悲嘆との向き合いを
混乱させることにも繋がっています。
* * * *
私たち日本人は
”常に前向き”
”泣き言を人に言わない”
ことが美徳という意識が
強いように感じます。
TVの報道でも
気丈に振る舞い、
けなげに耐える姿が素晴らしい!
と、人物を評価するような
情報が頻繁に流れます。
しかし実際は違います。
短期間では回復できない人もいます。
普通の方でも回復まで
4年半程度の期間を要する
という統計が取れています。
いつまでもくよくよしていてはいけない。
人のに泣き言をいうのはみっともない。
楽しい話はするけど悲しい話はしてはいけない。
いつも前向きでなければいけない。
悲しい気持ちは表に出さず普通にするのが正しい。
このような考えに囚われ
誰にも相談できない…
話せないから自分の中にため込む
ため込むから心身に悪影響がでる。
体の不調の原因がグリーフなのに
それに気づかない
結局、社会生活にも影響が出る。
そういった悪循環に陥ります。
* * * *
死別悲嘆からの回復は
人に想いを打ち明けることから
始まります。
想いを打ち明けることで
溜まっている感情を吐き出してください。
ほんの少し軽くなった心で思考を整理し
ご自身のこれからの人生をご自分なりに
考え始めて頂きたいのです。
「誰にも相談できない。」
そんなときは
悲しいココロ見える化舎が
お話しを伺います。